大筋はアニメ連載と同じだったが、地球降下後のルートが違ったり、
キャスバルがシャアになるまでのエピソードが追加されたりと
充実したTHE ORIGIN版ファースト・ガンダムが遂に完結し、
最終話を収録した単行本が発売された。
ア・バオア・クー戦での大きな違いは、
セイラが(成り行きから)ジオン兵にアルテイシアだと名乗り、小さな反乱が起きたこと。
そして、アムロとの白兵戦でのシャアのセリフ。
「ララアは、わたしの母になるべき女(ひと)だったのだ」
これは映画「逆襲のシャア」で地球に降下するアクシズをアムロがνガンダムで押し上げている最中に、
コアポッドに乗ったシャアが心情を打ち明けた際のセリフだ。
自分はこの時、シャアとアムロは和解というか、理解し合えたと感じた。
それがサイコフレームの共振につながったと理解したのだが、
1年戦争時にシャアがこのセリフを吐いたとすると、その後の展開に影響しそうな気がする。
それとも、若かった二人にはまだ理解し合えなかったのだろうか。
話を戻して、マザコンであることを告白したシャアは、シスコンであることも告白する。
しかし、決闘の場に現れたセイラは傷ついたアムロの方に駆け寄り、シャアの思いは空振りに終わる。
失意のシャアはやけくそ気味に初心に帰ったふりをして、キシリアにとどめを刺す。
エンディングはすべてを失ったシャアと帰る場所があったアムロ。
でも、Zでは活躍するシャアといじけたアムロとなって再開する。
人生は難しい。